2021-01-01から1年間の記事一覧
The Beatlesのオリジナルアルバムからプレイリストを作るシリーズ第三弾です。 今回は英国盤公式オリジナル・アルバムの6作目~聞いていきましょう。 こっから化け物揃いなんですよ……。 Rubber Soul(1965) シタールなどの東洋の楽器が多数用いられ、アー…
久々のアーサー・コナン・ドイルです。 ドイルが晩年に編んだ集大成的短編集The Conan Doyle Stotiesの中から、Tales of Blue Waterという括りでまとめられた海や水にまつわる短編たちが収められています。 結論から言えば、ミステリとして秀逸な作品はない…
赤いはてなスターがいっぱいもらえるんですってね。 はてなブログ10周年特別お題「はてなブロガーに10の質問」をやってみます。 ブログ名もしくはハンドルネームの由来は? ミステリ作家ドロシー・L・セイヤーズの長編『毒を食らわば』に登場する、探偵ピー…
前回に引き続きThe Beatlesのオリジナルアルバムからプレイリストを選ぶシリーズ 個人的な好き嫌いで選んでいるので、あなたの好きなアノ曲は入っていないかも。 今回は3作目~5作目まで A Hard Day’s Night(1964) The Beatlesのアルバムで初めて全曲が…
CALAMITY TOWN 1942年発表 エラリー・クイーン 越前敏弥訳 ハヤカワ文庫発行 前作『ドラゴンの歯』 次作『靴に住む老婆』 ネタバレなし感想 ついにライツヴィルにやってまいりました。ライツヴィルとはニューヨークの北方に位置するとされる架空の町で、エラ…
THE DEPARTMENT OF QUEER COMPLAINTS 1940年発表 マーチ大佐 宇野利泰訳 創元推理文庫発行 巨匠カーの短編は初めて。長編にある重奏的なトリック、怪奇現象の波状攻撃はありません。しかし、山椒は小粒でもぴりりと辛いと言いますか、短い物語の中に輪郭のく…
Les Dents Du Tigle 1921年発表 アルセーヌ・ルパン9 井上勇訳 創元推理文庫発行 前作『(三十)棺桶島』 次作『八点鐘』 本作でアルセーヌ・ルパンシリーズに挑もうとする読者はほぼいないでしょうが、少なくとも『813』は読んでおいた方が楽しめると思い…
漫才の歴史は、彼以前、彼以後にわかれる これは、お笑い芸人ダウンタウンの松本人志が、M-1グランプリの審査委員として登場するときの出囃子で使われる紹介文句です。この言葉を借りて、ロックの歴史についてもこのように言い換えることができます。 ロック…
Green for Danger 1944年 コックリル警部2 中村保男訳 ハヤカワ文庫発行 前作『切られた首』 次作『自宅にて急逝』 完全にミスった。いつもシリーズ作品は、第一作から読むことを習慣にしているのに、間違って2作目から読んでしまった。 まあ、いいか、め…
The Labours of Hercules 1947年発表 エルキュール・ポワロ 田中一江訳 ハヤカワ文庫発行 前作『ホロー荘の殺人』 次作『満潮に乗って』 物語は、私立探偵業の引退を目前にしたポワロのアパートから始まる。引退後はカボチャ栽培に勤しむと告げるポワロに、…
Pietre le Letton 1929年発表 メグレ警部1 稲葉明雄訳 角川文庫発行 次作『死んだギャレ氏』 メグレ警部と言えば、名探偵コナンの目暮警部の名前の由来になった名探偵です。 その記念すべき1作目が本作『怪盗レトン』なのですが、本書に出会うのには本当に…
FATAL VENTURE Fatal=致命的な Venture=(金銭的にリスクの高いbusiness)投機、事業 ですから、『死をまねく事業』というところでしょうか 1939年発表 フレンチ警部19 中村能三訳 創元推理文庫発行 前作『フレンチ警部と毒蛇の謎』 次作『黄金の灰』 クロフ…
虫の写真が出てくるので、苦手な方は【閲覧注意】ぷにぷにの可愛い幼虫だよ 職場であおむしを見つけた。もう可愛くて可愛くて仕方がない。家に持って帰って、息子にも見せてやりたかったのだが、虫嫌いの妻の許可は出ず。「自分のことがちゃんとできるように…
END OF AN ERA 1994年発表 内田昌之訳 ハヤカワ文庫 ロバート・J・ソウヤーはカナダのSF作家。SFに関する賞を数多く受賞しながらも、雑誌編集者やSF作品の脚本家・専門家として第一線で活躍している。彼の作品はごりごりのSFでありながら、日本のミステリフ…
The Rolling StonesのシンボルマークであるLips and Tongue、ヒンドゥー教の破壊を司る神カーリー神からインスピレーションを得ている 10年以上も昔、同級生とロックバンドを組んでいたとき、ある先輩バンドマンが言いました。「ギターはバンドの血液、ベー…
Dead Cert 1962年発表 菊池光訳 ハヤカワ文庫発行 ディック・フランシスという男 ディック・フランシスは1920年ウェールズ生まれ。祖父の代から競走馬の世話や騎手、厩舎に関わりのある家庭で育ち、フランシスも幼少期から乗馬をこなすなど馬になじみの深い…
THE LORD OF THE RINGS 1954年発表 瀬田貞二・田中明子訳 評論社文庫発行 www.bokuneko.com www.bokuneko.com 超ざっくり『旅の仲間』のおさらい フロドと8人の仲間たちはいろんなことがあって一の指輪を葬る旅に出た。 がしかし、矢継ぎ早にいろんなことが…
表紙のおじさん誰?(めっちゃ失礼してたらどうしよう) 1989年発表 江神二郎1 創元推理文庫発行 国内ミステリの傑作を少しずつ読んでいく企画。島田荘司、綾辻行人ときてお次は有栖川有栖に挑戦です。 幸か不幸か、いくら国内ミステリの傑作とはいえ、あら…
THE CASE OF THE HOWLING DOG 1938年発表 弁護士ペリー・メイスン4 小西宏訳 創元推理文庫発行 前作『幸運の脚(幸運な足の娘)』 次作『奇妙な花嫁』 隣人の家の犬が吠えて迷惑だ、という依頼を受けたメイスンだったが、隣人の主張によると犬は吠えなかっ…
ANTIDOTE TO VENOM 1938年発表 フレンチ警部18 霜島義明訳 創元推理文庫発行 前作『シグニット号の死』 次作『フレンチ警部と多忙な休暇』 三大倒叙の一つと呼ばれる『クロイドン発12時30分』を生み出して以降、クロフツの倒叙に対する興味はしばらく色褪せ…
THE MAN WHO COULD NOT SHUDDER 1940年発表 ギデオン・フェル博士12 村崎敏郎訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ―525 前作『テニスコートの殺人』 次作『連続殺人事件』 ネタバレなし感想 飛びつく椅子、揺れるシャンデリア、曰く付きの幽霊屋敷を買い取った物…
GOD IS A BULLET 1999年発表 田口俊樹 文春文庫発行 英国推理作家協会(CWA)の新人賞を受賞し、スリラー・ノワール・純文学の巨匠たちとも比較されることの多いボストン・テランのデビュー作だ。 500頁を超える雄編だが、物語はいたってシンプル。カルト集…
SNOW WOLF 1995年発表 戸田裕之訳 二見書房発行 またとんでもない冒険小説を読んでしまった。できることなら何も余計なことなど言わずにオススメしたい。 そもそも冒険小説をあまり読んだ経験がないので、本書の帯に書かれている、フレデリック・フォーサイ…
THE END OF ANDREW HARRISON 1938年発表 フレンチ警部17 中山善之訳 創元推理文庫発行 前作『フレンチ警部と漂う死体』 次作『フレンチ警部と毒蛇の謎』 フレンチ警部シリーズも第17作になりました。『ヴォスパー号の喪失(遭難)』 『船から消えた男』『フ…
前回Elvis Presleyの記事から一気に現代にまでタイムスリップしてしまい、この間の5~60年のロック史がいったいどうなったのか触れないことをご容赦ください。 Ed SheeranとElvis Presley、もちろん全く違う国の異なったアーティストであるのは間違いないの…
FOUR FAULTLESS FELONS 1930年発表 ノンシリーズ 西崎憲訳 ちくま文庫発行 ミステリ作家としてのチェスタトンの人生の中でも晩年に発表された中編集です。 新聞記者ピニオン氏は特ダネの取材のため、ある高名な貴族の取材のためにロンドンを訪れます。そこで…
先日は作品と言うのもおこがましいレベルの作品に目を通していただきありがとうございます。 閉所愛好家の謎【問題編】 閉所愛好家の謎【解決編】 【解決編】はなんと約50名もの方に読んでいただいたようで、本当にうれしいです。 今は、はじめて最初からオ…
まさか、問題編を超える文字数になるなんて思いもしませんでした。いかに問題編にちゃんと手掛かりを配置できていなかったか、ということでしょうか。 無駄な記述が多いせいかもしれません。トリックに苛立ってもビン・カンを投げないように。危ないです。 …
短篇ミステリを書いてみた。 きっかけはTwitterでフォローしているこいさんの謎解きクイズ。 こい on Twitter: "【FILE4:100万円で作家デビュー!】 はじめて見取り図というものを描いた(正解者10名で解答公開) #謎解きクイズ… " めちゃくちゃ面白いのでみ…
ベイビー・ドライバーの影響で高校生の時以来の洋楽ブームが到来しております。 ベイビー・ドライバーの影響でiPodも買ったし、Apple Musicにも加入済み。気になる音源を片っ端からDLし、どばどばと耳から注ぐ日々が続いています。だめだ。全然本が読めねえ…