2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

この絵から何を読み取るか【感想】アガサ・クリスティ『五匹の子豚』

発表年:1942年 作者:アガサ・クリスティ シリーズ:エルキュール・ポワロ21 訳者:桑原千恵子 前回の記事『書斎の死体』に引き続き、半年ぶりのエルキュール・ポワロは、今まで彼が解決してきた事件とはひと味違う難事件。 なんと16年も前に解決してしまっ…

ありきたり、を逆手に取った名作【感想】アガサ・クリスティ『書斎の死体』

1942年発表 ミス・マープル2 山本やよい訳 ハヤカワ文庫発行 前作『牧師館の殺人』 次作『動く指』 半年ぶりのクリスティはミス・マープルの第二作。 マープルものの一作目『牧師館の殺人』を読んだのが3年以上も前なので、作品に馴染めるかどうか少々不安…

『アントマン&ワスプ』【映画ネタバレ感想】男女の強い絆を描く良質なエンタメ作品

引用:2018 Marvel 公開から2週間立ちましたけど、TOHOシネマズなんば14時の席は全席完売でした。 やっぱり『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』後に公開されたMCUシリーズ一発目というのが良かったんじゃないかと思います。 「アントマン&ワスプ」…

サスペンス小説の匠による名作【感想】コーネル・ウールリッチ『黒衣の花嫁』

発表年:1940年 作者:ウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ) シリーズ:ノンシリーズ 訳者:稲葉明雄 初アイリッシュです。いや初ウールリッチと言ったほうが良いのか…彼と同じように別名義のあるミステリ作家と言えばエラリー・クイーン(バ…

全章フルスロットル【感想】レックス・スタウト『赤い箱』

発表年:1937年 作者:レックス・スタウト シリーズ:ネロ・ウルフ4 訳者:佐倉潤吾 レックス・スタウト、毎回毎回超えてきますねえ。どんどん面白さが跳ね上がってます。 この記事を『毒蛇』の感想を書いた当時の自分に見せてやりたい。 間違いない、そのま…