アントニイ・バークリー

『ウィッチフォード毒殺事件』アントニー・バークリー【感想】犯罪学の試みが大成功

1926年発表 ロジャー・シェリンガム2 藤村裕美訳 晶文社発行 前作『レイトン・コートの謎』 次作『ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎』 アントニー・バークリーが創造した名探偵ロジャー・シェリンガムシリーズ第2作です。シリーズ第1作『レイトン・コ…

『試行錯誤(トライアル&エラー)』アントニイ・バークリー【感想】奇想天外がぴったりな傑作

1937年発表 鮎川信夫訳 創元推理文庫発行 また、とんでもないものを読んでしまった…恐るべしバークリー。 う~んあらすじの中に展開バレを含みそうなので、恐恐としますが、とある人物が完全犯罪を目論むお話とでも言いましょうか。この、物語の筋が早々に明…

全員、嫌い【感想】フランシス・アイルズ『殺意』

発表年:1931年 作者:フランシス・アイルズ(アントニイ・バークリー) シリーズ:ノンシリーズ 訳者:大久保康雄 さてさて、三大倒叙ミステリの一角を落としてから、はや一年余り、ついに第二の倒叙の王に挑むことと相成りました。 その名も『殺意』ですよ…

これは良い伯母ミステリ【感想】アントニイ・バークリー『ピカデリーの殺人』

発表年:1929年 作者:アントニイ・バークリー シリーズ:アンブローズ・チタウィック2 粗あらすじ 犯罪研究家のチタウィック氏はピカデリーホテルのラウンジで休憩中、図らずも重要な事件の目撃者になってしまう。絶対の自信がありながらも警察側と容疑者側…

毒入りチョコレート事件【感想】アントニイ・バークリー

発表年:1929年 作者:アントニイ・バークリー シリーズ:ロジャー・シェリンガム あらすじ ロジャー・シェリンガム、アンブローズ・チタウィック氏を含む「犯罪研究会」を構成する6名の各分野における著名人は、スコットランド・ヤードのモレスビー警部が…

生涯ベストテンの一角【感想】アントニイ・バークリー『第二の銃声』

発表年:1930年 作者:アントニイ・バークリー シリーズ:ロジャー・シェリンガム5 じつは、本作に挑むまでに処女作の『レイトン・コートの謎』しか読んでいなかったため、何作か飛ばして本作を読むのには若干の躊躇いがありました。 そんな躊躇いを消し去っ…

レイトン・コートの謎【感想】アントニイ・バークリー

発表年:1925年 作者:アントニイ・バークリー シリーズ:ロジャー・シェリンガム 1925年に、当初“?”というどこか悪ノリともとれるような名義で発表された本作ですが、発表されるや否や瞬く間に評判となり、彼と彼の創造した素人探偵ロジャー・シェリンガム…