2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

雲をつかむ死【感想】アガサ・クリスティ

発表年:1935年 作者:アガサ・クリスティ シリーズ:エルキュール・ポワロ10 パリ発クロイドン(ロンドン)行の飛行機内で起こった殺人事件を、偶然乗り合わせたポワロが解決に乗り出すという、今ではありきたりな設定の推理小説です。 飛行機の歴史は、1903…

三幕の殺人【感想】アガサ・クリスティ

本物の演劇というものを見たことがないので、あまり詳しくは知りませんが、そもそも、演劇や映画の脚本とは三幕構成になっていることが多いようです。 第一幕「設定」で、ストーリーの提起、主人公の目的が示され、 第二幕「対立」で、主人公が目的を達成す…

眩いほどの冒険小説【感想】『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』アガサ・クリスティ

発表年:1934年 作者:アガサ・クリスティ シリーズ:ノンシリーズ かの名作『オリエント急行の殺人』の次に発表された本作は、先の作品とは違い、眩いほどの冒険小説です。 牧師の四男坊で元軍人のボビィが遭遇した一見転落事故に見える死亡事件。死亡した…

家蝿とカナリア【感想】ヘレン・マクロイ

発表年:1942年 作者:ヘレン・マクロイ シリーズ:ベイジル・ウィリング博士5 本作は、1942年に発表されたニューヨーク出身の女性作家ヘレン・マクロイの推理小説です。 検索にかけてみると、案外レビューサイトが多いことに驚かされました。やはり、ミステ…

単純なのに複雑そんな乙女心のような一作【感想】アガサ・クリスティ『エッジウェア卿の死』

何言ってんでしょうねのっけから。 発表年:1933年 作者:アガサ・クリスティ シリーズ:エルキュール・ポワロ7 早川書房ってほんと、いい仕事してますね。 ミステリや、SFの海外作品が充実してるのも、もちろんのこと、特にクリスティ文庫シリーズは表紙も…