2020-01-01から1年間の記事一覧
1938年発表 ヘンリー・メリヴェール卿8 西田政治訳 ハヤカワポケットミステリー発行 前作『ユダの窓』 次作『読者よ欺かるるなかれ』 テーブルを囲む4人の男女。3人が苦しみ、1人は死んでいる。衆人環視の中盛られた毒、血の滴る仕込みナイフ、忽然と消…
1938年発表 エラリー・クイーン12 青田勝訳 創元推理文庫発行 前作『ニッポン樫鳥の謎』 本書は、国名シリーズとライツヴィルものの間にある「ハリウッドシリーズ」のひとつ。前作『ニッポン樫鳥の謎(The Door Between)』前々作『途中の家(中途の家)』と…
新型コロナウイルスによる自粛期間中にNetflixに加入した。お目当てはクリス・ヘムズワース主演、サム・ハーグレイブ監督で4月24日に公開した『タイラー・レイク』 『タイラー・レイク』は、Netflixの1か月の視聴世帯最高数を公開からわずか1週間で塗り替…
1925年発表 チャーリー・チャン警部1 林たみお訳 論創社発行(論創海外ミステリ128) アール・デア・ビガーズという男 E.D.ビガーズは、1884年アメリカ・オハイオ州生まれ。地方新聞の編集者や劇作家として働き、数々の成功を収めました。 彼の名を一躍有名…
1917年発表 アルセーヌ・ルパン7 石川湧訳 創元推理文庫発行 前作『オルヌカン城の謎』 前作『オルヌカン城の謎』に続く「第一次世界大戦シリーズ」とも呼べる作品群の2作目。『オルヌカン城の謎』では副次的な登場だったアルセーヌ・ルパンだが、本書では…
2017年発表 剣崎比留子1 創元推理文庫発行 驚異の新人による衝撃のデビュー作という触れ込みで世間を席捲し、年末に発表されるミステリの主要なランキングを総なめ、2019年には神木隆之介・浜辺美波・中村倫也ら主演で映画化もされた超話題作。昨年の映画公…
1980年発表 ノンシリーズ 梅津正彦訳 創元推理文庫発行 冒険小説の巨匠ボブ・ラングレーによる山岳冒険小説の超傑作。読んでみようと思ったきっかけは、ご存じ「海外ミステリ・レビュー」 本作のレビューこそ無いが(むしろ無いのに)、冒険小説のレビュー内…
1932年発表 ノンシリーズ(パット・ロシター) 村崎敏郎訳 ハヤカワポケットミステリ 前作『緑のカプセルの謎』 カーのノンシリーズものは久々です。探偵は、ギデオン・フェル博士やヘンリー・メリヴェール卿に先んじて登場するパット・ロシター青年。語り手…
1938年発表 ネロ・ウルフ5 平井イサク訳 ハヤカワ文庫発行 前作『赤い箱』 極度の外出嫌いの安楽椅子探偵ネロ・ウルフシリーズ第5作。冒頭から、ウルフとアーチーが列車に乗ってカノーワ・スパーなるリゾート地を目指していることがわかります。この列車内…
とりあえず頭の中がごちゃっとなってきたので整理整頓。 前回投稿した3/10以降のやつ。 3月中旬に人事内示が出る予定だったが出ず。 ソワソワして出勤したけど出ずイライラ。 成績評価はそれなりに良い評価点だったけど、全体順位で結果は出ず特別昇給や加算…
1936年発表 フレンチ警部15 中山善之訳 創元推理文庫発行 原題「MAN OVERBORD!」とは、船乗りが船からの落水事故に際し発する定型句のようです。訳すと「誰か船から落ちたぞ!」といったところでしょうか。そして、これがタイトルということは、本書の事件の…
1954年発表 瀬田貞二・田中明子訳 評論社文庫発行 前回のおさらい ホビット族の青年フロドは、誕生日におじ(実際にはいとこで養父)のビルボから魔法の指輪を譲り受ける。しかし、その魔法の指輪の正体は、「一つの指輪」と呼ばれる凄まじい力を秘めた指輪…
1929年発表 探偵コンチネンタル・オプ1 創元推理文庫発行 田口俊樹訳 本書は、ハードボイルド推理小説のスタイルを確立させたダシール・ハメットのデビュー作。 主人公はコンティネンタル探偵社の探偵“私”。作中では、彼の本名を含め年齢や経歴すら明かされ…
本書を読んで、ようやく、一人前の海外ミステリファンになれた気がしています。『クイーンの定員』は、1845年以降に刊行された最も重要な短編推理小説106作が収められたアンソロジーです。編者は、海外ミステリ黄金期を代表する作家エラリー・クイーン。 そ…
大阪の観光地/繁華街と言えば、キタは梅田や福島、またミナミと呼ばれる難波(なんば)エリアが有名ですが、是非とも天王寺も忘れないでいただきたい。 天王寺は、『日本書紀』にも登場する四天王寺を始め歴史的な観光地を多く要し、関西国際空港からのアク…
1937年発表 エラリー・クイーン11 創元推理文庫発行 井上勇訳 国名シリーズを脱却しながらも「読者への挑戦」を用意するなど、優等生だった『中途(途中)の家』に続く作品。前作でよっぽど抑圧されていたのか、本作は、解き放たれ道を踏み外した問題児のよ…
1940年発表 弁護士J.J.マローン2 小鷹信光訳 創元推理文庫発行 感想は、読書メーターに投稿した短文を転載するのみで事足りるかもしれない。 1940年に発表された弁護士J.J.マローン第2作は、酔っ払いの酔っ払いによる酔っ払いのための推理小説。全編通して…
1923~1931年発表 大西尹明訳 創元推理文庫発行 初ラヴクラフトです。いや、怖い怖い。今まで、ジョン・ディクスン・カーの怪奇趣味が詰まったミステリを読んでいたので耐性ができてるかと思いきや、ただぬるま湯に浸かっていただけのようです。 感想を書く…