新年あけましておめでとうございます。
いつのまにか明けててびっくりしてます。
皆さんいかがお過ごしですか?元気ですか?
こちら2021年はびっくりするぐらい仕事の方でいっぱいいっぱいで、ブログも読書も全然はかどりませんでした。
あと4~5年はこんな調子で(もしかするともっと過激な感じで)忙しい日が続きそうなので、焦らずのらりくらりとやっていくつもりです。これからもよろしくお願いいたします。
ということで遅くなりましたが、2021年に読んだ本の中からなんちゃって私的ベストテンを発表しておきます。
読了本は24 冊。ひと月2冊ペースは読書を始めてから最小記録………
しかもその半分は短編集………
ベストテンとなると「まあ紹介するでもないか」という作品もあるので、ベスト5に縮小しておおくりします。
第5位
『かくして殺人へ』ジョン・ディクスン・カー
感想はまだ書けていませんが、状況設定というか登場人物の配役とか関係性だけで、もうカーの勝利間違いなしの秀作です。
肝心のミステリの部分が物足りないところもあるんですが、たくさんの人が死んだ世界大戦下のお話なので、本の中くらいマイルドでもいいですよね。
第4位
『シーザーの埋葬』レックス・スタウト
こちらも舞台設定が抜群な一作。私立探偵ネロ・ウルフの強引な(でも論理的な)推理と、アーチーのユーモラスな捜査過程の面白さが、相乗効果で何倍にも膨れ上がります。
第3位
『検察側の証人』アガサ・クリスティ
短編集で読んだこともあったのですが、戯曲版で再読です。
とにかくクリスティの演出力の高さを堪能できる作品。照明だったり、登場人物の足跡や、法廷の喧騒が聞こえてきそうな臨場感たっぷりの(悲)劇を楽しめます。
第2位
『災厄の町』エラリー・クイーン
クリスティ的というと失礼かもしれませんが、人に焦点を当てたクイーン中期の名作です。見方を変えるとがらりと事件そのものの印象が変わってしまうトリッキーな作品ですが、作者というよりも探偵クイーンの演出が随所に光っていて、物語の中の探偵に翻弄される楽しみがあります。
第1位
『緑は危険』クリスチアナ・ブランド
ブランド凄い凄いとだけ聞いていたのですが、たしかにすごかった。
爆弾が降り注ぐ緊迫した状況の中に、ぐちゃぐちゃにこんがらがった人間ドラマがあり、それを手術室というこれまたスリリングな場所で爆発させてしまうブランドの着眼点と、トリックの美技、オチの鮮やかさ、すべてに脱帽です。
生涯ベストテンに肉薄する傑作です。
番外編
ミステリ史に燦然と輝く、とまではいかないんですが、昨年は新しいシリーズ物も読み初めまして。
それがディック・フランシスの競馬シリーズと、エリザベス・フェラーズのトビー&ダイクシリーズです。
ディック・フランシス『本命』
エリザベス・フェラーズ『その死者の名は』
は、どちらもユニークな特徴があって、ベスト5には入っていないものの確実に人にオススメできる名作だと感じました。特に『本命』がめちゃくちゃ渋かったです。
あとSF作品で言うとロバート・J・ソウヤー『さよならダイノサウルス』がすごかったです。今なお人類が抱く疑問の一つを大きく膨らませ、独自の解釈(しかも秀抜な)で読者を唸らせる名作です。
冒険小説『女王陛下のユリシーズ号』も超傑作でした。海上での戦争のリアリティを描き切っているため、多少の胆力が必要ですが、艦上で起こるドラマの数々に終始心を揺さぶられまくった作品です。これをきっかけに作者アリステア・マクリーンの作品も集め始めました。
短編集はどれもまあまあな感じなんですが、この2、3年少しずつ読み進めてきた『O・ヘンリー短編集(1)』が特によかったです。
どれも小さなエピソードなんですが、心をぎゅっとつかまれるような物悲しさやほろっと涙を誘う感動的なストーリー、皮肉がつまった爽快・痛快なオチなどどの短編も光を放つ稀有な短編集です。
おわりに
年が明けてから、いまだに1ページも読んでないんで、不安しかないんですけど、読書にブログに、音楽に、映画に、好きなことを好きなだけ楽しんで生きていきます。
では!