2022サッカーワールドカップ・カタール【試合予想】グループA

さあ11月20日から2022サッカーワールドカップ・カタールが始まります。

前回も予想しましたけど、いろいろ調べてみると面白さが倍増なんでね。特にこの数年でわかったのは、サッカーって「サッカー学」といっても良いほど、学術的に分析したり、統計立てたりしながら成り立っているんですよ。

一見ただの数字の羅列に見えるフォーメーションっていうのも、同じチームでも攻撃(オフェンス)と守備(ディフェンス)で違ったり、フォーメーション同士の優劣があったり、チームごと(国/監督)の得意なことや不得意なこと、それらの相性なんかを知ると、試合における近い未来が見える(予想できる)面白さがあって、それがめちゃくちゃ楽しいんですよね。

ということで、今回もいろいろ素人ながらに調べて勝手に予想したいと思います。代表選手発表がまだのチームがほとんどなんで、これから多少は変わると思いますが今からやっておかないと開催に間に合わないんでね。

 

 

 

 

早速グループAの各チーム分析から

カタール(48位)

今大会が初出場の開催国カタール。

石油産出国ということもあって、選手全員がお金持ち。外国人労働者が9割を占める人口とは反比例して、代表選手のほとんどはカタール生まれ。

お給料だけでとんでもない額をもらっているので、ヨーロッパの一流リーグなんてとこに行かなくても良い暮らしができるので、個人的には伸びしろというか個としての成長が阻害されている気がしないでもないんですよねえ。

監督はバルセロナユースでも指導経験のあるスペイン人監督フェリックス・サンチェス・バス。2013年から長い間カタールを指導しており、カタールの世代別の代表監督も経験するなど、カタールサッカーをよく知る人物であることには変わりありません。2019年にアジアカップを獲った評価はあっても、10年近く解任されないってのはやっぱり何かあるのか?と思っちゃいますね。

直近10試合くらいのデータを見ると4勝4敗2分としょっぱい感じ。格上カナダ相手に2-0で敗戦はまあ善戦した方でしょうか。普通に考えるとグループ突破が鬼門となるでしょう。開催国の威信もあると思うので頑張ってほしいところではあります。

カタール注目選手

ほぼ全員がカタールリーグで活躍する選手なのでいかんせん情報量が少ないのですが、国内でじっくりと育てているだけあって、若手とベテランとバランスが良い印象があります。代表約100試合出場選手がちらほらいますしね。こういうチームの場合ベテラン選手が良いプレーをするとチーム全体に波及して活性化することが考えられます。

ということで注目選手は、MFハサン・アル=ハイドゥース(ハイドス)(31)です。

国内リーグ最強の一角アル・サッドに所属しています。アル・サッドといえばつい最近まであの元スペイン代表シャビが監督を務めていたチーム。世代別代表のキャプテンを務めた経験もあり、チームの司令塔として、点取り屋として、前線のポジションで得点に絡む動きを見せてくれることを期待しています。

あとFWアルマエズ・アリもいいんですよねえ。2019アジアカップ決勝の日本戦で見せたトリッキーなオーバーヘッドシュートは鮮烈でした。

フォーメーションは基本の3バックを中心に、2列目(中盤の選手・MFと表記されることが多い)のWB(ウィングバック・両サイド)の選手が戻って5バックになったり、WG(ウィング)としてサイド攻撃の起点になったりと流動するのが特徴のようです。ただ格上のDFに両サイドが本当に通用するかがカギのような気がします。そこを見てみたいですね。

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エクアドル(44位)

エクアドルの国旗

エクアドルといえば……ガラパゴス諸島ですよね。あとコーヒー。

あの厳しい南米予選を勝ち上がったチームですから弱いわけありません。ヨーロッパリーグでプレーする選手も多数おり、多種多様な生態系を生み出しているガラパゴス諸島と同じく、多種多様なサッカーを展開してくるはずです(てきとー)

直近の試合を見るに、失点は少ないのですが、得点がそれを上回るくらい少なく、負けが重なっているのがチーム状況です。ただ、チーム全体の動き自体は悪くありません。9月27日の日本戦はスコアこそドローですが、内容ではぶっちゃけ日本は負けてましたからね。本線に向けて本来の動きが出せれば強豪犇めくAグループでも十分突破は狙えます。

エクアドル注目選手

ヨーロッパのビッグクラブが狙う若きスター選手たちに注目したいと思います。

一人目はMFモイセス・カイセド(20)

イングランドのブライトン&ホーヴアルビオンFCでプレーする彼は、あのマンチェスター・ユナイテッドが争奪戦に加わるなど期待の若手選手。特に、ボール奪取能力の高さと、変則(変態)的なドリブル能力に注目です。緩急を短いステップの中に組み込むスキルがほかの選手にない特徴だと思いました。彼が中盤で敵主力選手を止めることができれば、チームの得点チャンスが増えるはずです。

もう一人はドイツ・レヴァークーゼンでプレーするCB(センターバック・GK前の守備の要)ピエロ・インカピエ(20)

ボールを持った時にすこし足元が疎かになることが多い印象ですが、危機察知能力と積極性は充分。ファウルをもらう能力とゴールへ向かうセンスがありますし、インカピエとカイセドのラインが機能すれば、それだけ攻撃回数が増えることになります。

問題は攻撃陣ですかねえ。実は日本戦にも出場していない19歳のアンソニー・バレンシアって選手がいるんですが、彼は、あのレアルの下部チームでプレーする中井卓大と並んでイギリスのガーディアン誌に「将来有望な若手選手60人」として選出されたホープ。代表戦デビューはまだですが、ベルギーのトップリーグで首位争いをするロイヤル・アントワープFCで初ゴールを決めたばかり。勢いはあるはず。

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ちょっと関係ないけど、アントワープには三好康児がいるんですが、最近めっちゃいい仕事しかしてないんですよね。サプライズ召集されないかな……(執筆日は10/4)

エクアドルのフォーメーションは、4バックを基本としたオーソドックスな4-4-2が多いです。1列目(最前線)から最終ラインまで中心となる選手がちゃんといるので、大きく崩れない印象があります。やっぱり、攻撃のカンフル剤となる選手が出てくるかどうかに注目してみたいです。

 

セネガル(18位)

ヨーロッパで活躍するスター選手ぞろいのセネガルが2大会連続で出場です。3次予選のエジプト戦はPK戦にもつれるほど苦戦しましたが、2次予選までは本来の実力をいかんなく発揮して順当に勝ち上がってきました。2021年に行われたアフリカネーションズカップでは初優勝を飾るなど、勢いがあるのもイイですね。

セネガル注目選手

バンバ・ディエン(22)フランスリーグ・アンのマルセイユで活躍する若手選手です。マネ(バイエルン・ミュンヘン)はもちろんエースとしての活躍が期待されるのですが、前回大会で個人的に注目していた選手ケイタ・バルデ(ロシア・スパルタク・モスクワ)が、最近ドーピング疑惑で資格停止処分が言い渡されたってニュースが飛び込んできました。たぶんW杯の出場が厳しそうなんですよね……。

ということで、ディエンですが、所属チームでは最近ほとんど試合に出れていなくて、コンディション的にはどうなんだろうか、という不安しかないのでスタメンはないかな、という印象。ダークホース的な立ち位置で出場に期待したいと思います。

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フォーメーションは予選を見る限り4-2-3-1を用いることが多いようです。特徴としては、守備と攻撃の役割分担がかなりはっきりとはかれていることでしょうか。世界屈指のGKであるチェルシーのエドゥアール・メンディと世界最高峰のCBである同じくチェルシーのクリバリが鉄壁の守備陣だとすると、22-23シーズンにバイエルン・ミュンヘンに移籍して8試合4ゴールと絶好調のストライカー、マネを要する攻撃陣のバランスが絶妙です。セネガルについては、大負けするイメージが出ないので、このグループでは突破は固いんじゃないかと思っています。

 

オランダ(8位)

2大会ぶりにW杯に戻ってきたオランイェ(オレンジ)たち。自分が大好きだった、ファン・ペルシ―、ロッベン、カイト、スナイデルはもういないけど、新たなスターたちが着実に育っていて、期待値は相当高いです。

海外の有名クラブで活躍する選手たちと、国内リーグで力をつけてきた選手たちの融合が鍵でしょう。

オランダ注目選手

まあバルセロナのMFデ・ヨングははずせません。中盤の底くらいの位置から前線までドリブルで颯爽とボールを運んでいく姿が印象的です。中盤の支配者として、ゲームを組み立て、攻守両面において、チームに酸素を供給する最重要人物です。

闘将ファン・ダイクもぜひW杯で見たい選手。強靭なフィジカルで敵を弾き飛ばしたかと思いきや、そのフィジカルを駆使し、セットプレーで勇猛果敢にボールに飛び込む姿は見ていて爽快です。また最終ラインから前線への正確なロングフィード(ロングパスを供給する意)も注目です。

一番気になっているのは、二人のスピードスターです。

どちらもオランダのエール・ディヴィジ(1部リーグ)アヤックスで活躍するFW

ステフェン・ベルフハイス(30)とステフェン・ベルフワイン(24)

チーム内にはバルセロナに所属するデパイというストライカーがいますが、ちゃんと役割は分担できているので、共存可能です。WGとしてペナルティエリアの内外から精度の高いパスやシュートを放つことのできる”ロッベンの後継者”ことベルフハイスと、スピードだけでなく強靭な胸板が意味する通り強靭なフィジカルでどんな体制からもゴールを決めることができるベルフワインのコンビは注目です。

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試合予想

グループ1位 オランダ

グループ2位 セネガル

グループ3位 エクアドル

グループ4位 カタール

 

ランキング通りなんで順当っちゃあ順当なんですが、オランダのコンディション次第ではオランダが3位におちて、セネガルとエクアドルが上がってくる可能性も十分あると思います。

カタールが3試合のなかでひとつでも大番狂わせを演じてくれると、カタールが3位でまさかのオランダ、セネガルのどちらかが4位という波乱もあるかもしれません。(というかカタールにはホームのアドバンテージがあるので全然ありえるかもしれない)

各国の代表選手がまだ発表されていないので若干の修正はあるかもしれませんが、とりあえずグループの予想はこんな感じ。

 

では!