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『デッドプール2』【映画ネタバレ感想】起きなかった映画

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1回のみの鑑賞で、憶測や想像を元にした記述も多く、事実と反する可能性がございます。決定的な誤りがございましたら、ご指摘いただければ幸いです。

あと完全ネタバレです。あらすじや解説の無い、鑑賞者向けの記事になっております。

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引用:©️Twentieth Century Fox Film Corporation

 

 

公開から1ヵ月が過ぎ、ようやく見ました。

マーベル史上最も際立った個性を持つスーパーヒーロー・デッドプールシリーズの2作目です。

笑った回数は、断然前回よりも多かったのですが、なんでしょうこの集中出来ない感じ

コメディ部分に関しては、前作の大アタリに自信をつけて、もっとトンデモナイ、ふり切ったコメディをぶっこんで来ることは想像に易かったのですが、その想像を遥かに上回るボケっぷり

NONSTYLEやパンクブーブーのネタかよってくらい次々に投下される腹筋崩壊級のボケに、終始圧倒されながら2時間過ごしました。

 

今までどんな映画を見てきたかによってツボる部分に差があったり、元ネタがわからなければ全くピンとこないなど弊害はありますが、少なくとも『X-MEN』シリーズ(とくに『X-MEN ZERO』)と『グリーン・ランタン』ぐらい見ておけばいいんじゃないでしょうか。

個人的には007のシークエンスが大好きです。

 


映画『デッドプール2』予告

 

 

デッドプール本人曰く、前作は「愛の物語」、そして本作は「ファミリーの物語」ということで、なんとなくアクションやコメディの裏を流れる物語の展開は想像がつき易かったです。

 

そして、メインストーリーには大きな齟齬も無く、それなりに楽しめたのは楽しめたんですが…

もちろんアクション・コメディ映画に物語の整合性や論理性を求めすぎるのは無意味だと思っていますが、それは映画館でたった1回見るのに限ってのお話

映画館で体感するド派手なアクションや音響効果、矢継ぎ早に浴びせられるボケの数々とグロテスク描写に慣れてしまった後で、家で2回、3回と鑑賞するに耐えうる映画か、と自問自答すると、ちょっと足りないんじゃないの?ってのが正直なところです。

 

デッドプールの収入源は?仕事は?ヒエラルキーはどこらへん?

前作『デッドプール』の情報と合わせて考えれば、デッドプールはフリーランスの傭兵として、反社会的勢力と戦っているようです。

 

仕事の窓口は引き続き、バーのマスター・ウィーゼルT.J.ミラーだと思うのですが、そもそも依頼主って誰よ?

 

X-MENからも勧誘を受けているくらいの人材ですから、やっぱり政府関係者がどこかで絡むのかな、と思ったのですが明言はありません。

ただ、よおく考えると、ワルを倒したいのは正義だけじゃないはず。ワル同士の戦いだって必ずあるはずです。ということは、デッドプールの活動が真っ当なヒーロー活動かどうかはかなり怪しい、ということになります。

 

つまり、冒頭の事件は、デッドプールの自業自得、因果応報ということになるわけです。この時点で同情の余地は無し。

また、不死身で最強の傭兵なんですから、そりゃあ莫大なお給金を頂いているんだと思うんですが、未だにアパート暮らし。さらに危機管理能力もまったく無い(これはデッドプールの性格の問題か)。精神世界での語らいによって、ミュータントの子どもを救う必要がある、という思いこみ。ヒーロー活動?によって一般市民に及ぶ甚大な被害

それらを鑑みると、はて私たちはデッドプールを応援していいものか自信が無くなってきます。そして、よくわからないまま、よくわからないマスクの人物がハチャメチャしてるのを笑ってみる観客、そしてカオス。

 

ファイヤーフィストを巡るもやもや

未来の世界において、ファイヤーフィストジュリアン・デニソン)によって妻子を殺されたケーブルジョシュ・ブローリン)が、幼いファイヤーフィストを殺しに過去にタイムトラベルする、というストーリーには何の問題は無いのですが、

 

なぜ今来る?

なぜ、一番危ないタイミングで、一番ミッション達成に難しい場所(監獄)に来る?

 

もちろん、この物語が明かされる時点では、ファイヤーフィストではなく、アイスボックスに囚われている最強のミュータント・ジャガーノートが犯人なのでは?というミスリードが機能しており、このミステリ要素が重要なポイントにはなっているんですが、

どう考えても要りません。

やっぱ前作のエイジャックスのような魅力的なラスボスが欲しかったところです。

 

もし要るのであれば、未来のシーンでチラッとでもジャガーノートは出すか、存在を仄めかしておくべきでした。(ファイヤーフィストのバディとして)

てかジャガーノートの声、ライアン・レイノルズなのね笑

 

あと、ファイヤーフィストは能力的にかなり勝ち組なミュータントだと思うのですが、よく施設で能力を押さえつけれていたなと思います。

施設の理事長エディ・サーマン)の虐待が暴走の引き金になったのはよくわかるのですが、今までどうやって能力を押さえつけていたのか説明ってありましたっけ?

あんな強個性を電気ショックだけで発現させないようにしていたとは到底思えません。

ファイヤーフィストならもっと前に理事長を黒焦げにできていたはずです。

 

違法薬物などの人体実験があって、たまたま薬がキレて能力が元に戻る、とか、それこそ、アイスボックスに似た首輪が施設にもあって、とかやりようはあったと思うのですが…(ここらへんはうろ覚えなのでまた確認します)

 

意図的にルールを破るタイムパラドックス

タイムパラドックスってのは、簡単に言えば、タイムトラベルに伴うなんやかんやです。

 

今回で言えば、ファイヤーフィストによる殺人を止めたことで、ケーブルの妻子は殺されずに済むわけですが、これって超ご都合的

ファイヤーフィストが殺人鬼にならなかったとはいえ、今後その能力で誰かを殺して殺人の味をしめない保証は全くありませんし、ファイヤーフィストが殺さなくても、事故や病気で死ぬ可能性を全て(製作者の)意図的に排除していますもちろん、映画なんで、全部を合理的に説明しろ、とは思ってませんよ…

 

ただ、実は本作で描かれたあのぬいぐるみの描写ってかなり、怪しかったりすると思うのです。

あれってただ、ぬいぐるみの焦げが無くなったというだけですよね。

どんな未来においても、あのぬいぐるみはどこかで同じ時期に製造されて、たまたまそれが綺麗な状況に戻った、という事象を説明しているだけで、妻子の命が無事だ、という保証にはなっていないのです。

 

というか、ケーブルが過去に残ったことによって、そもそも妻とも出会わず娘も生まれていない状況になっているとも思ったのですがどうでしょう?

これもうろ覚えなんですが、たしか16年後から来たって言ってませんでしたっけ?

娘の年齢が不詳なのでなんとも言えませんが、子どもができるのも運ですし、同じ娘かどうか、いや女の子かどうかも不確定なら、ケーブルがこのタイミングで過去に戻ってきたのは愚の骨頂としか言いようがありません。

 

そして畳み掛けるように、デッドプールも過去にタイムトラベルし、ヴァネッサの命を救います。

いやいや。ファイヤーフィストわい!

 

この2時間はなんだったんでしょうか…

これがギャグならギャグで別にいいんです。グリーン・ランタンやX-MEN ZEROのシーンを見ていると、マジもんのギャグだと思わないでもないですが…

 

デッドプールとヴァネッサモリーナ・バッカリン)のラブラブな生活の裏で、ファイヤーフィストの一連の件をケーブルが勝手に処理(殺)したうえで、ハマり役のドミノザジー・ビーツ)がどっかで登場してきて、デッドプールと新たなX-フォースを結成し『デッドプール3』が公開される。

もしそんな未来がやってくるとしたら、本作は起きなかった映画として、歴史に残る超貴重なアクション・コメディ映画になるはずです。

そんな観点から、実は次回作(があれば)が一番楽しみだったりします。

 

 

その他

怒涛のアクションとわけもわからず乱射されるマシンガンギャグの数々が魅力のデッドプールシリーズですが、実は、音楽もハンパ無く良い

 

前作から引き続き80年代への愛溢れる名曲の数々に彩られた最新のアクション映画ってのもまあ珍しいです。

終盤のa-ha「Take On Me」なんか卑怯ですよねえ。完全に泣かせにきてます。と思ったら、エンドロールの「Deadpool Rap」でガツンと上げにくる感じも大好きです。

 

もし次回作があれば、音楽にも注目して見たいと思っています。

 

では!