年に数回、ブログというもの、特にミステリの書評ブログとしての【僕の猫舎】について、自己省察したくなる時期がやってきます。
そういやあ、昨日の深夜ヘッダー画像を変えました。
ここ一か月くらいは、今まで自分が自信を持ってやってきた内容にもかかわらず、
「これで本当にいいのだろうか」
「自己満足になり過ぎてはいないか」
と、どんどん思考が内向的に消極的になっていました。
この間、新たな海外ミステリ書評ブログを開拓したり、既に更新が止まっているブログを読み込んだりと、新しい刺激を受けながら、【僕の猫舎】をもっと良いもの(というのは漠然としすぎですが)にできるか考え続けた一か月でした。
ということで、今回の記事は、あくまで【自己省察】であり、自分中心の記事になりますので、読者の方々には得るモノが少ないかと思われます。ご了承ください。
ただ中盤には簡易なアンケートを用意しておりますので、サクッと回答していただけると嬉しいです。
また最後には、オススメブログをいくつか紹介する予定ですので、この機会に海外ミステリについて、少しでも知見を広める助けになれば幸いです。
あらすじ紹介必要・不要問題再燃
自分の中でまたメラメラと燃え上がった問題ですが、昨年10月の記事では、「作品それぞれ」とか言ってます。
要は、自分の都合(書き易いかどうか)で、あらすじを書くかどうか決めている感がありました。
ミステリにおいては、事件が起こるまでのテンションの維持・興味の促進が不可欠だとは思っているので、事件発生(ある意味ネタバレ)をボカして書くのは当然ですが、全てあらすじを省略してしまうと、その作品のテーマや、他の作品にない良さを伝えづらいのかもしれません。
個人的にそれが顕著に現われたのは先月書いたエラリー・クイーン『アメリカ銃の謎』の感想記事だと思っています。
あらすじは省略したいと思います。二万もの人間、数にして四万もの眼の前で行われた堂々たる事件、ということだけで撒き餌は十分。
と書きましたが、果たして十分なのか。
事件の舞台や、特徴的な登場人物の紹介もなく、時代背景すらピンとこないこの記事を、初めて海外ミステリに触れる方や、エラリー・クイーンの≪国名シリーズ≫ってどんなの?と思って読んだ方が読んでも、全く伝わらない記事だったのではないか、と反省しました。
もちろん、作品ごとにどこまであらすじを書くのかは悩むべきところですが、
今年は、なるべくあらすじは書く。書けないくらい導入部が魅力的でも、それ以外の作品の概要は絞り出して書く。
これを目標にやっていきたいと思っています。それでも尚、あらすじを省略した記事があれば、「ああコイツ、作品に負けた(呑まれた)な」と思ってやって下さい。
もう一点、ネタバレ企画≪謎探偵の推理過程≫の善し悪しについては、全然検証できていない(し仕方も思いつかない)ので、以下にあらすじの要不要と共に、簡単なアンケートを作成しました。
結果についてはある程度回答が集まった時点で公表しようと思っておりますので、お時間のあるときに回答いただければ助かります。
続いては、少々自虐的になるのですが、
やっぱり記事の精度が悪い…
ブログは文章で自分を表現するツールであると同時に、大好きな海外ミステリと同じ書き物(作品)だとも思っています。だから、表現力であったり語彙力といったものが必要不可欠です。それがまだまだ弱いな…と。
以前ミステリ師匠で紹介した四天王の記事を読んでいると痛感します。以下に紹介する、ここ一年読み込んだブログと併せて、記事を通して書き手の個性がビシビシ伝わってくるのは、やはり書く力の差でしょうか。
ここ3年くらいは、ゴールデン番組に出演した新人アイドルかってくらい、自分の芯(キャラ)が定まっていないのかもしれませんねえ。
はい、反省はこれくらいにして、今お勧めしたい海外ミステリの書評が書かれたサイトをご紹介しようと思います。
一つは既に3年前から更新が止まっており、中の人の動静も全くわかりませんし、リンクフリーかどうかもわからないため、ブログ名のみの記載とさせていただきます。ご自身で検索してご覧ください。
蜥蜴陽炎―とかげろう―
文章がかっちり整っていて且つ読み易い。今では入手困難な古典ミステリも数多く読んでおられることから、相当なファンだとは推測できるのですが、現在更新は止まっております。
あと勝手な予想ですが、中の人は本関係のお仕事をされているんじゃないかと…思ったり。
それくらい読み易く説得力のある文章にただただ尊敬と羨望の眼差しであります。
こちらはリンクフリーとのことなので、是非このまま飛んでいただければと思います。クリスティファンには有名すぎるブログかもしれません。
ブログ名どおりアガサ・クリスティの全作品の感想だけでなく、ドラマ(スーシェ)版も網羅されており、なおかつ表現が全てユニーク!視点も独特で、トリックやミステリの意匠ではなく、登場人物たちのキャラクターや会話にフォーカスして書かれた感想記事が多いのも特徴です。
「そう、こういうことを言いたかったんだ」
と読者の気持ちを代弁してくれるかのような見事に文章には、クリスティ作品の良さも悪さも全てが詰まっています。
ということで、2018年の(1回目の)自己省察はここらで終了です。
と、ここで肝心要の、絶対書こうと思っていたことを思い出しました、
ツイッターにも呟いたのですが…
みんなブログ書けばいいのに。
— ねこのきもち (@bokuneko89) 2018年3月8日
ツイッター上では数多のミステリフリークたちが次々と読了ツイートを投下し、プチ感想はよく目にします。
だからこそ、もっとコアな感想を読みたい!
だからこそ、みんなブログやればいいんです。
そして、ミステリ系のブログなりサイトなりの運営者の皆さん。この世界の片隅からではありますが、心より応援申し上げます。
もし機会があれば、海外ミステリを扱うブログ・サイトのまとめ記事とかも書いてみたいです。
クラシック・ミステリの復活には、読者の情報発信が絶対に必要不可欠です。≪僕の猫舎≫は微力ながら、これからも力の限りはてなブログから叫び続けるつもりです。
死ぬまでに古き良き(良くなくても)未訳の海外ミステリが全て翻訳されますように…
では!