『死ぬまでに観たい映画100選』とかはよくありますねえ。
死ぬまでに読みたい本、死ぬまでに見たい景色、死ぬまでにやりたいこと、などなど死ぬまでに○○は多すぎる。
そんなに多かったら死ぬまでにできない!
先に死んじゃうよ、と常々思ってます。
でも「死んでも観たい」
これは今までにないんじゃないか。
「死んでも」という物騒なワードを使ってはいますが、決して観るために死ぬ価値がある、死んでもいいから今観たい、という意味ではありません。
それに、読者の方々へ向けて
「是非観た方がイイよ」
とオススメする意味合いもそこまで強くありません。
死んでも観たい映画100選とは、
死後の世界でも、見る手段と方法があれば何度も何度も観返したい映画100選なのです。
向こうはたぶん時間の概念も無いはずだし、あればあるだけいいでしょう(?)
選ぶ映画の基準ですが、
「自分が」何度も観たい、と思うポイントが限られているので、万人にオススメできるような作品は少ないと思いますし、歴史的名作だったり、映画史に革命をもたらした傑作も入らないかもしれません。
どれくらいのペースで書けるかは現時点で全く不明ですが、年に数作紹介できれば良い方かなと思っています。
年に5作だとすると、20年かかるわけですから、その時には、人生を折り返して暫く経ち、もっと死を身近に感じるようになっているはずです。
その頃に、懐かしむように過去記事を読んだり、息子とリストに載っている映画を見たり、しっかりとした形になっていればいいな、と。
とりあえずは、向こうに行ったときに忘れないためのメモ代わりとしてはじめてみましょう。
魂コレというワードがいつまで残るかは不明です。
♪〜
テッ テッ テッテレッ テッ テッ
テッ テッ テッテレッ テッ テッ
テ テ テッテ テッテレッ テッテ~
♪〜
おわかりですか?
実は去年の12月にこの企画を思いついて、一発目は絶対コレだと決まってました。
死んだあとでも観れるなら絶対何度でも観たい映画。
そう
ビバリーヒルズコップ(1984)
です。
ついこないだ、年末の『ガキ使』でダウンタウンの浜田雅功氏が主人公のエディ・マーフィに扮した黒塗り問題で注目を浴びたばかりですが、当記事の内容とは全く関係ございません。
当記事はただただ『ビバリーヒルズコップ』の素晴らしさを伝えるのみ…浜田氏と自分の好みが一緒だったことを嬉しく思うのみ、でございます。
あらすじ
デトロイト市警察の若手刑事アクセル・フォーリー(エディ・マーフィ)は、腕はいいが上司の言うことも聞かずやり過ぎてしまうことも多い問題児。ある夜、ビバリーヒルズからやってきた幼馴染のマイキーとの再会を喜んでいた時、突如事件に巻き込まれる。事件の背後には、ビバリーヒルズの画商メイトランドが絡んでいるらしい。アクセルは休暇を願い出、単身ビバリーヒルズに乗り込むのだが…
BGMがイカス
Harold Faltermeyer - Axel F (1984) Beverly Hills Cop - Soundtrack
初めて携帯電話を買ってもらった15年前を思い出します。
なんてったって携帯電話を買ってもらって最初にしたことが「着メロ」を『ビバリーヒルズコップ』のあのBGMにすることでした。
目覚ましから、勉強中のBGMから何から何までが『アクセルF』
自分の血にはたぶん『アクセルF』が流れてるんじゃないかと思うほど、今でもふとした時に口ずさんでしまう名曲です。
アクセル・フォーリーという名刑事
アクセル・フォーリーを演じたエディ・マーフィは16歳からコメディアンとして活躍し、本作で一躍スターの仲間入りを果たします。
本作『ビバリーヒルズコップ』も、もちろん彼が得意とするコメディの延長線にあって、そこにアクションやバディムービー的な要素が混ぜ合わされるのですが、アクセル・フォーリーの警察官としての下地の厚さ、能力の高さが一番の見どころです。
決して超人的な警察官などではありません。
雨あられのように降り注ぐ銃弾を躱しながらも撃てば百発百中、必殺のパンチひとつで敵を葬るようなどこかの007ではなく、
頭の回転の速さ、麻薬捜査における広範の知識、相手から情報を聞きだし行動を操る話術、などを見れば、昨今のフィクションドラマで多く見られる、荒唐無稽で破茶滅茶なデカとは一線を画す名刑事だということがわかるはずです。
一度見たら一生忘れられない名刑事それがアクセル・フォーリーなのです。
エディ・マーフィという名優
先日初めて嫁に本作を見せたのですが、見終わって一言『凄い演技力…』
そうでしょうともそうでしょうとも。
コメディとしてクオリティを落とすことなく、ポリスストーリーとしても水準を維持して、エディの脇を固める同僚刑事たちとの人間ドラマもハートフル。
そんな美点を全て引き出したのは紛れもなくエディ・マーフィの演じる力。
エディがアクセルを演じるだけでなく、アクセル自身が作中でいろいろなタイプの人間を演じることでその奥深さは何倍も増します。
笑顔だけでも何種類あったことか…
そしてオフビートにおとずれるアクセルの「マジ」な表情にはガツンとやられること間違いなし。
なかなか最近は大きなスクリーンで出会える機会が減っているとはいえ、正直本作があればそれでいいんですよ。
たとえ今どんだけ腐っていても、落ちぶれていても彼の魅力は色褪せません。
何度見ても最高です。
最後に、
DVDの特典に入っている製作者やキャストのインタビューを見ると、彼が本作に抜擢された経緯や、制作秘話などの興味深い点が多々あるので、鑑賞の際には絶対見逃さないようにお気を付け下さい。
個人的に好きなエピソードは、序盤に登場するエディの上司トッド警部が、役者経験の全く無いガチのデトロイト警察のお偉いさんって話。演技巧すぎでしょ。エディじゃないんかい…
ということで、死んでも観たい映画100選の第1作目は、
ポリスアクションコメディの元祖『ビバリーヒルズコップ』でした。
エディ・マーフィはもう1、2作入ってくる予感がしてます。
次回いつ書けるかは未定ですが、またいつの日かお会いしましょう。
では!