2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『女王陛下のユリシーズ号』アリステア・マクリーン【感想】不思議な感動が胸を貫く

H.M.S.Ulysses1955年発表 アリステア・マクリーン著 村上博基訳 ハヤカワ文庫NV発行 またとんでもないものを読んでしまった。自分のDNAの中には絶対にないフレーズが溢れだす。死にゆく男たちの祈りとか、生から死までを司り、地獄の業火をも呑み込む暴乱の…

ぼくねこ、家を買う【高いよ、オプション編】

何とか年度内に家が建ちそうだ。住宅ローンの手続きや新居の調度類の調達も少しずつ進んでいる。 今まで、家を建てるまでの準備編やハウスメーカー(以下、HM)の選び方、営業マンの見極め方など、なんの根拠もない主観で色々と書いてきたが、今日もそれを超…

『エラリー・クイーンの新冒険』エラリー・クイーン【感想】物語同士のギャップも魅力

The New Adventures of Ellery Queen 1935~1939年発表 エラリー・クイーン 中村有希訳(旧版:井上勇訳)創元推理文庫発行 前作『エラリー・クイーンの冒険』 各話感想 『神の灯』(1935) 今回、新旧の『新冒険』と併せて嶋中文庫の『神の灯』も読みまして…

『十角館の殺人』綾辻行人【ネタバレ感想】自分にとっては遅効毒だったみたい

1987年発表(2007年新装改訂) 島田潔(館シリーズ)1 講談社文庫 次作『水車館の殺人』 粗あらすじ 超ネタバレ感想 おわりに 粗あらすじ 調度品の悉くが正十角形を模り、摩訶不思議な幽霊騒ぎや陰惨な怪奇事件が纏わりつく十角館を訪れた、大学の推理小説…