2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『四つの凶器』ジョン・ディクスン・カー【感想】どんな作り方でもカレーは美味しい

The Four False Weapons 1937年発表 アンリ・バンコラン5 和爾桃子訳 創元推理文庫発行 前作『蝋人形館の殺人』 パリ予審判事アンリ・バンコランシリーズ最終作がついに新訳で登場しました。1958年発表のポケミス版が全然手に入んないんですよねえ。この8…

『幸運の脚(幸運な足の娘)』E.S.ガードナー【感想】ミステリ史初の解決編?

The Case of the Lucky Legs 1934年発表 ペリー・メイスン3 中田耕治訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリー発行 前作『すねた娘(怒りっぽい女)』 次作『吠える犬』 ネタバレなし感想 「“幸運の脚の女性”マージョリーというモデルが詐欺にひっかかった」彼女…

ブログをやっておいて良かったと思う理由2選

〜な理由◯選とかにしておけば絶対大丈夫と、Google先生は仰っていたのですが、選が少な過ぎる場合の書き方は教えてくれなかったので、このまま投下いたします。 早いものでブログを開設してから6年が経ちました。最初の投稿をしてから約1年はさぼっていた…

『評決』バリー・リード【感想】正しさを求めた男たちの英姿

1980年発表 ダン・シェリダン1 田中昌太郎訳 ハヤカワ文庫発行 バリー・リードという男 バリー・クレメント・リードは1927年カリフォルニア生まれ。第二次世界大戦にも従軍し、終戦後はボストンカレッジで法学の学士号を取得し弁護士としての道を歩み始めま…

『毒ガス帯/地球の悲鳴/分解機』アーサー・コナン・ドイル【感想】表題作だけじゃない粒揃いの中短編集

1913~1929年発表 チャレンジャー教授2 龍口直太郎訳 創元SF文庫発行 前作『失われた世界』 次作『霧の国』 一言で「面白い!」と言える名作短編集だった。約100年も前に書かれたとは思えない謎めいたSF小説として、またチャレンジャー教授のハードボイルド…