2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

おしどり探偵【感想】アガサ・クリスティ

発表年:1929年 作者:アガサ・クリスティ シリーズ:トミー&タペンス2 まずは簡単にあらすじを 1922年の『秘密機関』で初登場し、めでたく結ばれた二人は、7年の月日を経て再登場を果たします。作中でも現実同様6年の月日が経っており、冒険好きの二人(…

毒入りチョコレート事件【感想】アントニイ・バークリー

発表年:1929年 作者:アントニイ・バークリー シリーズ:ロジャー・シェリンガム あらすじ ロジャー・シェリンガム、アンブローズ・チタウィック氏を含む「犯罪研究会」を構成する6名の各分野における著名人は、スコットランド・ヤードのモレスビー警部が…

シャーロック・ホームズ最後の挨拶【感想】アーサー・コナン・ドイル

発表年:1893〜1917年 作者:アーサー・コナン・ドイル シリーズ:シャーロック・ホームズ4 中身は、1893年から1917年の20年以上もの間に書かれた短編たちが集まっているおかげで、今まで以上にバリエーションに富んだ短編集となっています。ちなみに、本ブ…

陸橋殺人事件【感想】ロナルド・A・ノックス

発表年:1925年 作者:ロナルド・A・ノックス シリーズ:ノンシリーズ “ノックスの十戒”の提唱者として知られる彼ですが、その生まれはイングランドの聖職者一家で、およそ血腥い殺人を取り扱う推理小説作家とは縁遠い環境で育ったようです。聖職者として慎…

恐怖の谷【感想】アーサー・コナン・ドイル

発表年:1914年 作者:アーサー・コナン・ドイル シリーズ:シャーロック・ホームズ 本作は、『緋色の研究』や『四つの署名』と同様に2部構成となっていますが、本作ほど2部構成の醍醐味を味わえる作品は少ないでしょう。 1部では事件の発端から解決まで…

ベローナ・クラブの不愉快な事件【感想】ドロシー・L・セイヤーズ

発表年:1928年 作者:ドロシー・L・セイヤーズ シリーズ:ピーター・ウィムジィ卿4 前作で良くも悪くも“普通の”名探偵と化したピーター卿が本作では、うって変って会心の活躍を見せます。 まず提示される謎が魅力的です。詳細は省略しますが、舞台はタイト…

ローマ帽子の謎【感想】エラリー・クイーン

発表年:1929年 作者:エラリー・クイーン シリーズ:エラリー・クイーン1 ようやくエラリー・クイーンにたどり着きました。 本作は、ご存知の通り、エラリー・クイーンによって書かれた長編推理小説第一作であり、彼(ら)の記念すべきデビュー作です。 「…