僕の猫舎

主に海外ミステリの感想を綴るブログです

親の欲望について自戒の意も込めて

ベイビーハラスメント、最近よく見ますねこのワード。元記事の意見に対する賛否両論もそうですが、派生する言及記事もなかなか興味深くて、ついつい読み漁ってしまいます。それらを読む中で、ベイビーハラスメントについてではなく、元記事でも出てきた親の欲望というワードに対して思うことが出てきたので、後者についてここでまとめておこうと思います。むしろベイビーハラスメントについてはノータッチです。

※とんでもなく個人的な解釈なので、ご了承ください。

※元記事の主題かつ争点の中心であるベイビーハラスメントに触れないため、一部言及いたしますがリンクは張りません

ただ元記事を知らない方は、なんのこっちゃかもしれません。

 


なにぶん要約という作業が苦手なのでうまくできるか不安ですが…

その記事の前半部分で筆者はまず、首が座って間もないような生後数か月の赤ちゃんが、炎天下の中、親に連れまわされる実態を見て、「かわいそう」と表現しておられます。

ただその後に、歩けるようになってからでも、決して遅いということはないと思う、とおっしゃっているので、しっかり歩けるようになる1歳半~2歳(個人差があります)であれば、「かわいそう」ではない、ということでしょうか。


ポイント

  1. 1歳未満の赤ちゃんは、寒暖の激しい季節に外に連れ出すと「かわいそう」
  2. 歩けるようになってからなら「かわいそう」ではない
  3. 1歳未満の赤ちゃんを連れだすのは親の欲望

 

それでは一般的に認知されている事実を元に、少し調べてみましょう。

まず乳幼児は、体温調節能力が低いです。汗が出る汗腺の発達も未熟なため、汗が出ないと熱中症になったり、逆に体温調整がうまくいかず低体温になってしまいます。なので、やはり1歳未満の赤ちゃんを寒暖の激しい季節に長時間屋外に連れ出すのは、赤ちゃんの命を守るためには危険な行為と言えます。これが事実。

ただですね。赤ちゃんの発育のために、日光を浴びせて昼夜の感覚を覚えさせたり、生活のリズムを作るというのも重要なこと(らしい)です。なので1日30分とか別に直射日光を浴びなくても、外に連れ出すという行為自体は、全然悪行ではないようです

元記事では、連れまわされている赤ちゃんの周辺状況が全くわかりませんし、はたしてどれほどの時間、筆者の言う「そういった場所」で連れまわされていたのか不明なので、ご覧になったファミリーだけを切り取って判断はできません。

ただ何度も言いますが、炎天下の中、長時間赤ちゃんを連れまわすのは、かわいそう云々関係なく危険、ということです。さらに言えば、体温調節機能の低い3歳未満の幼児なら多かれ少なかれ、その危険度は孕んでいます。

 

「かわいそう」というのはあくまで筆者の主観ですから、否定も肯定もしませんが、子どもの命を守るためにも、親には節度ある行動、責任感は持ってほしいものです。

そういう注意喚起のためのワードという意味では、1歳未満の赤ちゃんは、熱いとか寒いとか言えないんだから、そんな熱い中長時間連れまわしたらかわいそうだよ!というのは、とても理解できます。

 

 

では、ポイントの3つめ、1歳未満の赤ちゃんを連れだすのは親の欲望、についてみていきましょう。

ここが今日の本題です。

 

これは、赤ちゃんに対する「かわいそう」という感情から波及したんでしょうか。物を言えない赤ちゃんに対する、同情や不憫な気持ちからつい吐き出された言葉なのでしょうか。

これも周囲の状況が全く不明なため、なんとも判断に困るのが現実です。

 

例えば、30度を超える炎天下、ディズニーシーのタワーオブテラー120分待ちに、もし抱っこひもに首が座って間もない赤ちゃんを抱えたお母さんがいたら。そしてそのまま120待ち続けて、いざ乗るときには連れ合いにパスして自分だけ楽しんだら。(極端な例です。タワーオブテラーは屋内で並んだ記憶があります。)

「お前の欲望だろ!」

そりゃ言いたくなりますね。

でも筆者が遭遇したケースは、記事を読む限り、全て筆者の主観で書かれています。周辺環境の描写もなく、遭遇したファミリーの意見を聞いたわけでもない、「生後数ヵ月の赤ちゃんを抱えながらでも、遊びたい欲求」というのは、ただの想像に思えます。

でもですね。まあこちらも想像できますよ。筆者が対象としたのは、限定的な、上記の極端な例にあてはまりそうな親なのでしょう。ナニカを断ずる内容のブログを書く以上、解釈のわかれる書き方に嫌悪感は抱きますが。

 

解釈の別れる書き方、およびハラスメントという言葉から見るブログの問題点については、うさるさんの記事がとてもわかりやすいです。ぐうの根も出ません。当記事とは、直接的な関係がない記事ですが、是非多くの方に読んでいただきたいので言及させていただきます。

www.saiusaruzzz.com

 こっちを言及するんかい

 


はい話が逸れましたが、そもそも、親の欲望の前提が、自分の思っていたものと少し違います。

 

私は、1歳未満の赤ちゃんを連れだす以前に、

子どもを作ろう、産もうと思うこと自体が欲望だと思っています。子育て自体が欲望の塊です。

 

子どもの為、将来の為と言いながら行われる全ての行為に、親の自己中心的な思いが入り込んでいると思っています。決して子どもを思う気持ち自体を否定しているわけではありません。

でも、親ってのは、子どもに対して、どんな大人になって欲しいか、という思いを多かれ少なかれ持っているはずです。野球選手になってほしい、とか医者になってほしい、というのが親の欲望なのは言うまでもありませんが、元気に育ってくれればそれでいい、というのも一種の欲望です。元気に育つためには、大きな怪我や事故を未然に防ぐ必要があります。そのために、危険な遊びには目を凝らし、事細かにしてはいけないことや多くの制限を設けるなら、その行為は、完全に親の欲望を体現しています。

 

つまり何が言いたいかというと、

子どもの為に行う全ての行為に親の欲望が関わっているが、その欲望は命を守るため・健全に成長するために絶対に必要。

そして、親の欲望に含まれる危険性と、矛盾するように思える必要性、それに伴う責任感を、常に意識したいと思っています。

 


元記事の内容に反応された多くの親御さんは、

「自分たちは親として子どもたちの為に、こんなに深い愛で行動している!」

とこれまた親としての正しいプライドが爆発しています。でもですね。一方で、

「私にはこれだけ欲望があるのよ」

とアピールしまくっているようにも思えました。別にいいんですよ。ちょっと欲望という言い方が悪いかもしれませんが…むしろ私は胸を張って「親としての欲望」むんむんで子育てしてますよ、と言えます。子どもにはこうなって欲しい。こんなところに連れて行ってやりたい。そんな欲望まみれです。

 

結局子どもにとって正しい育児なんて、良かったかどうかは、大人になるまで全くわからないはずです。そんな危うさが子育てにはいつも付き纏ってますし、それを自覚すると結構ミスれないな、とプレッシャーを感じることもしばしば。その気持ちが痛いほどよくわかるので、今回の元記事のような話が出てきたら、過激な反応をしたくなる気持ちの方も、やはりわかります。でもね

全国のお父さん、お母さん。

 

好きにしたらいいと思いますよ

だって、私も含む親の大半は、自分たちが望んで(望まない子、なんて言わないでね)子どもを授かったわけですから、自分の子どもの幸せだけを願って、日々正解のない育児に悪戦苦闘しているじゃないですか。好きにしましょうよブレずにね。

 

 

自分の中でもフォローしたかったり、したくなかったり、気持ちが揺れ動いている部分もあるのですが、元記事自体がバレンティンに危険球みたいな記事になっているのは事実かもしれません。

 


以上、元記事の否定でも肯定でもありませんが、私の中では、わからないなりに苦悩して試行錯誤して必死で子どもと向き合うためには、一度自分の中で「親の欲望」というものを再度反芻して、全ての責任は親にあるという事実から自戒の意を込める必要があったので、ここでまとめておきます。


ようするに槍玉にあがるような、とんでもエキサイティングな育児はしたくないってことですね。

 

では!