フレンチ警部シリーズのトライアルにしてはまずまず本気【感想】F.W.クロフツ『ポンスン事件』

発表年:1921年 作者:F.W.クロフツ シリーズ:ノンシリーズ ようやくクロフツのノンシリーズものの長編を読み終えました。クロフツのノンシリーズもののミステリは、クロフツの代表作『樽』、そして『フローテ公園の殺人』と『製材所の秘密』のたった4作で…

ブログアイコンやらタイトルを少し変えました

2週間ほどブログを休んで、別に全てが無かったことのようにいつもの日常に戻った、というわけではないんですが、もう何でもいいから書きたくて書きたくて仕方がない、みたいな日もあって、 思ったより自分の中で、ブログという存在の比重が重かったんだなと…

こんばんは、山田時の流れに身をまかせ(やまだ てれさてん)です

先日、定期購読しているブログ「自由ネコ」で驚愕の記事を読みました。まずは一度読んでから、その衝撃度を実感してください。 gattolibero.hatenablog.com ねえ…読みました? まさか【検証】というタイトルから、破壊力抜群のキラキラネームの記事になると…

解説もまた名作【感想】G.K.チェスタトン『ブラウン神父の醜聞』

発表年:1935年 作者:G.K.チェスタトン シリーズ:ブラウン神父5 ついにブラウン神父シリーズを読破しました。 ただ、このタイミングで、創元推理文庫から新版がどんどん発刊されているので、さらに蒐集欲が掻き立てられますねえ解説が新しくなっているらし…

『スパイダーマン/ホームカミング』【映画ネタバレ感想】少年が人生の選択をする物語

引用:Marvel Studios2017 MARVELの稼ぎ頭であるスパイダーマンの新たなリブート作品ということは、MARVELファンなら必ず見ておきたい作品です。 スパイダーマンを演じる若手俳優トム・ホランドがこれまたOL諸氏にワーキャー言われそうなカワイ子ちゃんだった…

人生に計算式はないのだから(ドヤ)

久々のmixi日記再投稿シリーズ。 不評につき第三弾が満を辞して登場です。暇つぶし程度にご覧ください。 幸せのカオス2011年02月17日18:55なんか最近自分の日記にも飽きてきたので、きょうは久しぶりにどーでもいいことを熱く語ってみたいと思います。 そし…

クリスティの復讐成るか!?中期の意欲作【ネタバレ感想】アガサ・クリスティ『愛国殺人』

発表年:1940年 作者:アガサ・クリスティ シリーズ:エルキュール・ポワロ19 今日はですね。当ブログでは珍しく、最初っから最後まで完全にネタバレありでお送りしたいと思います。なので、当然のことながら未読の方は本書をまず読んでから進んでください。…

バランスのとれた絶妙な中編ミステリ【感想】ジョン・ディクスン・カー『第三の銃弾』

発表年:1937年 作者:ジョン・ディクスン・カー シリーズ:ノンシリーズ まずは 粗あらすじ 退官した老判事が自室で射殺された。撃たれて間もない銃を握りしめて呆けていたのは、かつて判事に極刑を命じられた男だったが、判事の命を奪った銃弾は男が持って…

しゅくさんねん?とりあえずブログ開設から3年経ったみたいです

つい先日こんなものが届きまして。 書き残そう、あなたの人生の物語、ねぇ… 2015年の8月に最初の記事を投稿してからはや3年が経ち、ぼちぼち書きたいことが定まってきたかな、というこの頃です。なので、今月ついにはてなProに申し込み、独自ドメインも取得…

作者がぐいぐい覗いてくるある意味意欲作【感想】C・デイリー・キング『海のオベリスト』

発表年:1932年 作者:C・デイリー・キング シリーズ:オベリスト1 正直むちゃくちゃ楽しみでした。この作品を読むために今まで頑張ってきたと言っても過言じゃありません。 私は基本的に文庫本しか集めていないんですが、唯一持ってる単行本のミステリが本…

まるで洋食屋のオムライスのような【感想】マージェリー・アリンガム『キャンピオン氏の事件簿I窓辺の老人』

発表年:1936~1939年 作者:マージェリー・アリンガム シリーズ:アルバート・キャンピオン氏(日本独自編纂) 本書を書いたマージェリー・アリンガムは、クリスティやセイヤーズらとともに英国女流推理作家ビッグ4と呼び讃えられるほど高名な推理作家です…

クセ?アク?なぜこんなに好きになれないのか【感想】レックス・スタウト『毒蛇』

発表年:1934年 作者:レックス・スタウト シリーズ:ネロ・ウルフ1 本作は超人的な安楽椅子探偵として名高い私立探偵ネロ・ウルフのデビュー作です。ホームズやポワロといった名探偵たちに比べ、日本での知名度はそんなに高くないものの、熱狂的なファンも…

トリックの大渋滞につき注意【感想】ジョン・ディクスン・カー『三つの棺』

発表年:1935年 作者:ジョン・ディクスン・カー シリーズ:ギデオン・フェル博士6 粗あらすじ 超自然的な現象を解き明かすことにかけては著名なグリモー教授のもとに、突如一人の奇術師が現われた。彼が残した「三つの棺」という不吉な言葉と脅迫めいた文句…

これは良い伯母ミステリ【感想】アントニイ・バークリー『ピカデリーの殺人』

発表年:1929年 作者:アントニイ・バークリー シリーズ:アンブローズ・チタウィック2 粗あらすじ 犯罪研究家のチタウィック氏はピカデリーホテルのラウンジで休憩中、図らずも重要な事件の目撃者になってしまう。絶対の自信がありながらも警察側と容疑者側…

世にも奇妙な短編集【感想】ドロシー・L・セイヤーズ『ピーター卿の事件簿』

発表年:1928~1938年(日本独自編纂) 作者:ドロシー・L・セイヤーズ シリーズ:ピーター・ウィムジィ卿 ちょっとねぇ本作は意表を突かれたというか、予想外だったというか、良い意味でしっかり裏切られた短編集でした。 そもそも日本独自に編纂された短編…